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前川恒雄さん(元滋賀県立図書館長)に講演いただきました。
                            (於:明日都浜大津 2015年2月8日)
1.図書館は何をするところか
2.図書館の使命を実現する条件とはなにか
3.図書館を取り巻く現在の課題

  講演とフリートークの後で、参加された皆さんにお聞きしました
1.図書館は何をするところか
図書館は、図書資料の提供によって

  @憲法11条〜13条の規定を実現する
  A国民の自主性を手助けする

   1963年に発行された「中小都市における公共図書館の運営」より


平和で民主的な文化国家は、真理を愛する国民一人一人の、自由な思考と判断とを基礎として創出され、国民の自由な思考と判断は、国民の知的自由と知識の媒体である、図書その他の記録資料が、国民に積極的に確保されることによって可能となる。

図書館はまさにこのような国民のために知識の糧を提供する任務を担う、文化教育の必須不可欠の機関として位置づけられるべきである。
従ってこれを国民の側からいえば、日本の国民はどこの地方に住んでいようと、図書その他の資料が図書館によって入手できなければならない。
このことは、憲法によって保障された“国民の健康で文化的な最低生活を営む権利”であり、“教育を受ける権利”であり、かつまた教育基本法にいう「教育機会の均等」でもある。

“公共図書館の本質的な機能は、資料を求めるあらゆる人々やグループに対し、効果的にかつ無料で資料を提供するとともに、住民の資料要求を増大させるのが目的である”。資料の提供という機能は、公共図書館にとって、本質的、基本的、核心的なものであり、その他の図書館機能のいずれにも優先するものである。

さらに公共図書館は地域住民に資料を提供するばかりでなく、地域住民の読書に対する興味を拡大し、資料の要求を増大させる任務を持つ。

図書館とは、@憲法を実現するものである。A国民の自主性を手助けするものである。

市民が自分の課題の自己解決をするところが市立図書館。また、そういう市民が図書館を育てる。〜イギリス図書館の訪問(1963年)

彼我の図書館の格差に日本に帰るのがいやになるほどであった。

図書館は受験生の勉強部屋ではない

貸し出しと子どもに対するサービスを重点に移動図書館車からサービスを始めた東京日野市の図書館の館長時代

当時の図書館は受験生の勉強部屋だったが、日野図書館では閲覧室を作らなかった。

リクエストサービスを徹底的にやった。リクエストサービスに対して、低俗な本しかリクエストされないという人もいたが、立派な本がリクエストされることが多かった。

利用者のプライバシーを守ることも徹底した。貸出履歴の消去。

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2.図書館の使命を実現する条件とはなにか
職員、図書費

職員のやるべき事

カウンターでは必ず何かを言え、返本を黙って受け取ってはいけない。
イギリスでは返却に列ができても、いちいち声を掛けていた。このことは決してバカにできないし、大きな事になる。
本を求めている人に、求めていることに最もふさわしい本を紹介する。
目録を見れば分かるが、それだけでは分からないこともある。
本が入ったら目次、序文は読め。書架の本をあれっと思ったら読めと言ってきた。聞かれたときに思い出す事ができる。
市民との間に人間としての関係(心を持っている人同士の関係)をつくる。
何か手助けのできる人であれ。
イギリスの図書館では、館長がフロアで『何かお手伝いしましょうか』と利用者に声を掛けていた。

図書費が図書館の活動を決める。

あまりにも貧弱な図書館は造らない方がよい。
図書費がある程度ないと利用は増やせない。
当時の日野市長が、日野の図書館は一般会計の1%しか使っていないが、これだけのことを図書館はしていると言ってくれた。
各市の図書館費が市の財政の何%を占めているか調べてみて欲しい。

市政図書室を市庁の中に造った。

(1980年に)滋賀県に来て

当時の滋賀県の図書館は、沖縄と同位の最下位であった。

図書館振興策:武村知事の時代
ある水準以上の図書館でないと補助金は出さない。
ただ金を出すだけではよい図書館はできない。

日野の図書館のような図書館を滋賀県で作りたかった。

上司に当たる知事の人柄が重要
武村知事、稲葉知事、国松知事、これらの知事がいたから滋賀県の図書館ができた。

首長の人格・識見によって自治体は大きく変わる。

武村さんは知事時代を振り返って『少ない経費で大きい効果があったのが図書館』と言われている。

図書館を使うということ

図書館ができることで本を読む市民が増える

湖東町の町長さんが、我が町で本を読む人は先生と坊さんだけだといっていたが、図書館ができたら利用者が増えて、よい図書館になっている。
イギリスの館長のマッコルビンの言葉
「図書館は、需要があって供給するものではなく、まず、供給することによって需要が生まれる」という性格がある。

子どもと本

日本の子どもは読解力が低い。学生に理論的な本を読ませても理解できなくなっている。ゆゆしきこと。
子どもを本好きにするには
本を読みなさいと言わぬこと
この本を読め、こんな本は読んではいけないと言わないこと
感想文を書けと言わないこと

子どもが行けるところに、図書館があることが重要

図書館の蔵書によって市民の要望が変わる

館長が替わると図書館は変わる。
いろんな図書館を観て欲しい。
リクエストの内容にも各図書館で差がある。
いい蔵書のある図書館はいいリクエストが出る。
いい図書館は小さくても蔵書に体系がある。悪い図書館はバラバラ。
いい図書館には、あるべき本が体系的にある。

本を選ぶのは難しい。本を選ぶのにふさわしい人は

自分が本を読んでいること
教養があること
市民を知っていること:市民が何を求めて図書館に来るかを知っていること。

図書館の蔵書がよい図書館には、良いリクエストが来る。行政も同じ、いい行政施策を行っている市には市民からの要求が良質となる。

図書館は民主主義に無くてはならない施設。
図書館は市民の自立を後押しする。自立した市民によって、図書館は育てられる。このサイクルが回ることが図書館の使命。

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3.図書館を取り巻く現在の課題
「無料貸本屋」という批判に対して、正面切って反論しないといけない。

世界中をみても図書館が無料でない国はない。本を貸さない国はない。

「課題解決型図書館サービス」とは?

どんな本もバカにしてはいけない。バカにする人は、本を読んでいない。

課題解決型、ビジネス支援などという看板を掲げることが流行っているが、看板をいちいち掲げる必要はない。図書館の本質から外れている。困っている人に合った本を提供すればよい。課題を解決したい人にはそのような本を、ビジネス支援を求めている人にはそのような本を提供すれば良いだけのこと。

課題解決型、ビジネス支援以外の本をバカにしている学者がいるが、そんな人は本を読んでいない。

公共図書館がしてはいけないこと

ある分野だけ、特定の利用者だけを重視することはしてはいけない。
すべての利用者は平等。利用者の要求に応えること。

目立ちたがり屋がいるが、目立つ必要はない。

管理することに重点を置く館長がいるが、困ったこと

図書館の中身が分かるには3年、職員として一人前になるには5年はかかる。職員を短期で入れ替えてはいけない。

日本図書館協会や文部省に頼ってもいい図書館にはならない。

マスコミ:新聞、TVの図書館についての報道をみると、まともなものを褒めたことがない。

委託問題(指定管理者制度の導入)

食堂やスポーツ施設を併設できるのは委託の図書館だけという言説があるが、嘘である。
 → 滋賀県立図書館にも食堂はある。

委託の理由は、つまるところ「直営よりも安い」から

図書費、建物にかかる費用は直営でも委託でも変わらない。
結局人件費を安くする → 非正規、派遣を使うことになる。
賃金が安い。不安定な職種になる。
直営の時には不要だった経費(委託業者の儲け)を税金から払うことになる。

委託による課題

民間会社に委託することで責任が曖昧になる。
議会で誰が責任を持って答えるのか
委託を引き受ける人は会社の都合で仕事をする → 市民を見ていない
役所の方を見て長く委託をしてもらおうとする → 市民を見ていない

委託による職員の課題:いろんな問題が出てくる

図書館員としての倫理:以下の図書館員の倫理綱領(1980年)を守ることが非正規、派遣では難しい。
@ 図書館員は社会の期待と利用者の要求を基本的なよりどころとして職務を遂行する
A 図書館員は利用者を差別しない
B 図書館員は利用者の秘密を漏らさない
C 図書館員は図書館の自由を守り、資料の収集、保存及び提供につとめる
D 図書館員は常に資料を知ることにつとめる
E 図書館員は個人的、集団的に、不断の研修につとめる
F 図書館員は自館の運営方針や奉仕計画の策定に積極的に参画する
G 図書館員は相互の協力を密にして、集団として専門的能力の向上につとめる
H 図書館員は図書館奉仕のため適正な労働条件の確保につとめる
I 図書館員は図書館間の理解と協力につとめる
J 図書館員は住民や他団体とも協力して、社会の文化環境の醸成につとめる
K 図書館員は読者の立場に立って出版文化の発展に寄与するようつとめる

「本によって、自ら学び、生活を高め、楽しんでいる人々の役に立ちたい。子どもたちを少しでも本に近づけ、一生の宝にめぐり合わせたい。」という使命感が持てるか。
図書館の仕事は10年や20年で終わるものではない。
@ 職員間で引き継ぐ
A 職員は成長しなくてはいけない。職員自身が市民として自立しなければ市民の自立を後押しすることはできない。
B 図書館は先人たちが営々と築いてきたものの上に現在があり、未来に渡り、次の世代に引き継いでいくもので長い歴史を考えて仕事をしなければならない。

カウンターのみの委託は大きな問題

カウンターは図書館で一番大事な仕事の場。そこを委託することはあり得ない。

分館の委託をしてはいけない

分館は地域による差があり、それぞれの歴史がある。
分館は分館としての働きがあり、それをしないといけない。
日野市にある分館の館長は、卒業式に呼ばれる。そして、館長が壇上に上がると子ども達から「図書館のおばさんが来た!」と子ども達が手を振る。 非常にすばらしいことだと思う。
分館は市の行政全体の評価につながる最先端の重要な場

委託の問題はお金の問題〜税金の使い道、企業にとっての利益などお金の問題

今の日本は金で動く。住民の幸せであるか。幸せはお金だけでしょうか。

自分の意見を言ってみんなで良くなるようにして欲しい。それが日本が近代社会になる条件でもある。
日野図書館でスタートしたときはちっぽけなところからスタートしたが、それが日本の図書館を変えることになった。
(日本図書館協会や文部省などをあてにすることはできない)独力でやらざるを得ない。大変なことであるが、自分がやることによって状況は変え得る。

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講演とフリートークの後で、参加された皆さんにお聞きしました
 前川先生のお話を聞き、人としての生き方を学んだように思います。
 地方を活性化さすはずの政府の方針の仕方とは、民間委託というやり方なのですか?これではプライバシーが守れないから困る。
 日頃図書館を利用させてもらっている者として、図書館の質はとても重要なポイントですが、国民の質を左右する大きな要素なのだと実感しました。お話を伺えていろいろ見えてきたような気がします。
 前川先生、どうもありがとうございました。結婚して、滋賀に来た時、本屋さんの貧弱さに愕然とし、公立図書館の素晴らしさに大いに助けられました。
 県立図書館がなぜあのように素晴らしいか、今日の先生のお話をお聞きして、よくわかりました。滋賀県立図書館に育てていただいた子どもたちは、日本各地で社会人となっています。有難うございました。
 「子どもの行けるところに図書館があること。図書館がそれぞれの町にあること」というお話には、共感いたしました。
 市民のための図書館のあり方、図書館の民間委託の間違いなど、ほんとうに勉強になりました。
 指定管理者制度導入になったら、なぜよくないのか、がわかりました。ありがとうございました。
 とても勉強になりました。
 前川先生のお話を久しぶりにお聞きして、先生の図書館に対する使命感の強さに感動しました。大学図書館で40年近く働いて来たものですので、今の図書館の現状をはずかしく思わなければいけないと感じます。
 図書館の使命、役割がよくわかりました。
 市立図書館の役割は、永久ということばが印象に残った。課題となっていることが明らかになってよかった。
 前川さんのお話に胸が熱くなりました。
 大変有意義な講演を聞かせていただきありがとうございました。滋賀県の図書館の歴史、日野市の図書館の歴史、小さな人たちへの読書のすすめ方、委託の問題等々いずれも勉強になる講演でした。
 前川さんの主張は、「われらの図書館」で述べられていることと、何ら変わることがない。
 現在においても、同じ主張を繰り返さなくてはならないことを悲しく思う。
 実体験をていねいにお話いただきありがとうございました。
 図書館の役割が、市民や子どもたちの人間としての成長に、ひいては国の発展、文明の発展に重要であることを学びました。また、それを実践されてきた前川さんの活動に感銘を受けました。憲法のめざす図書館のあり方、また、憲法を実現するために力をつくしたい。
 前川さんと同じ世代。映画の仕事をしているので、学校で上映される時、少し話をする経験から感想文を書かせる熱心な教師に出会うと悲しかった。まるで感想文の厚みが教育のバロメーターみたい、共感できる方です。前川さんは。
 図書館委託への不安をずっと持ち続けていますので、前川館長のお話は、納得でき、勇気づけられます。市民が自立しないとよい図書館はできませんね。
 前川さんの中小図書館に対する情熱を強く感じました。今度は、その熱を感じた自分の行動が問われる番だと思います。
 前川さんのお話を聞くことができて本当によかったです。公共図書館の存在は市民の権利と深くつながっている。民営化してよいものではないと思います。
 図書館をとりまく問題が整理できてよかったです。
 図書館の蔵書は、前川先生が言われていた通り、その図書館がどんな図書館かがよくわかることだと思います。司書が不在になると選書がうまくいかないと思います。図書館の役割を何点かお話いただきました。一つ一つが納得でき、これこそが図書館の仕事であると思いました。日本国憲法に基づく理念を入れた図書館の中小レポート、すばらしいものだと思います。私は、何度かお話や先生の本を読ませていただいておりましたが、改めてよかったです。
 前川先生のお話は、分かりやすく、今の大津の図書館を心配していただいているなと、ありがたく拝聴しました。
 「一般会計の1%しか図書館に使っていない」・・・大津市はどうか?滋賀県はどうか?大津市の現状を考えると、委託の話を(前川氏の考えを)もっと聞きたかった。2年前に東京実践女子大(でだったと思う)前川氏の話を聞いた。実は、前川氏が日野市立図書館長の頃、私は学生で、実習をし、その数週間後、滋賀県立図書館(当時は滋賀会館)でも実習して、司書になりました。
 すごくよかったです。
 図書館関係者なので、前川さんのお話は聞いたことがありますが、とてもよかったです。図書館のもっている意味等改めて考えさせられました。
 本などでずっと読ませていただいた前川先生のお話をお聞きすることができて、本当に良かったです。図書館として、あるべき姿を今一度教えていただけたことは、貴重な体験になりました。
 委託を検討中の渦中にある某市図書館に勤務するものです。悩み続ける毎日ですが、前川さんの話を聞いて図書館の原点に再び立つことができまして、勇気をいただきました。ありがとうございました。
 久しぶりに前川さんのお話を聞き感動しました。
 図書館の利用が減っているということは、憲法の実現があやうくなってきているということが理解できた。
 いかに公共図書館(滋賀の図書館)の大切さが改めてよく分かった。前川さんの理念が公共図書館の基礎であってほしい。
 とても良かった。改めて滋賀県から指定管理の図書館が1館でもでないようにと思いました。
 大変勉強になった。前川先生の話は、実体験にたって、とても役に立った。
 かねてより関心のあった前川さんのお話を直接拝聴でき、大変参考になった。図書館とは何かという根源的な点を再認識できた。
 改めて図書館の基本・原則についてお示しいただいた。ありがとうございました。
 「図書館の蔵書によって、市民の要求がかわる」「需要が供給をつくる」図書館は運営する人と住民との共同作業(相互作業)によって作られ、その質がつくられることがよく分かりました。また、職員は市民と心のこもった人間同士の関係を作るべきだというところにもつながっていくのだと思いました。
 前川先生の言葉、一言一言が心にしみわたりました。図書館とは、「憲法を実現させる」「自由の空気、民主主義の土壌で自立した人たちを育てる」etc。
 本当にただ私にとって知識の言葉であったものが違った視点・原点に触れた感じがいたしました。再度、前川先生の著書を読んでみようと思いました。図書館を育てるのは、市民であることも、その通りですね。委託問題にも触れられ、常日頃思っていたことでもあり、気分的にすっとしました。
図書館についてお考えになっていることなどを、お聞きしました
 身近な図書館が市民と共に成長してゆけるようにしたいです。
 子どもたちのために、大津の町のすべてに図書館を作りたい。
 大津市立図書館のあり方は、これでよいのでしょうか?そういうことを教えてもらえる場、考える場があれば参加したいと思っています。
 大津市立図書館を良くしていきたい。
 長年、利用していた大津市立図書館が指定管理者制度になるのは、反対です。今回は一市民として参加しました。
 図書館利用者の声を集めること、図書館サービスを拡充すること、図書館をもっと増やすこと。
 大津の子どもたち、市民の未来のために図書館は直営で残してほしいと思います。
 図書館行政は、数字や効率では、はかれないことを市長さんや幹部の方にわかってほしいです。
 図書館を委託する話は、なしにしてほしいです。本を読める環境、借りて読めることはありがたいことです。
 滋賀県立図書館を定期的に利用させていただいている利用者として、日本でもかなり良質な館だと知って誇らしいですが、今後ともこの質をいかに維持していけるかが大きな課題だと思います。
 人材育成
 図書館長に退職前の職員をあてるのではなく、司書資格を持つ図書館運営経験者をあてること。
 県内の他の図書館に比べて、人口一人当たりの資料費・貸出冊数が低い。この状態を改めないと・・・。
 図書館のあり方は、市民、国民、日本、人類の発展につながるもので、国として大事にしなければならない。民間委託は絶対に反対です。
 大津の図書館、子どもたちの居場所として重視してほしい。マンションがどんどん建ち、孤立する子育て世帯の居場所となる公共施設が必要と切に感じています。一部の人の都合で、短期的な都合で民営化されることには反対です。
 これから、本当の意味で図書館とのつきあいが始まると思っています。
 本を自由に借りられることは、生きる力をもらえることです。大人も子どもも自由に本と出会える場所、図書館は文化のバロメーターかも。
 憲法との位置づけ、うれしいことです。とても大事なこと。
 文化は人々の心の食べものです。いろんなものを子どもたちが食べて育つと思います。
 業務を業者に委託することは、図書館の自殺行為につながる。
 限られた予算を有効にいかせるように知恵を絞る時だと思います。
 図書館は市民が利用してのもの。予算を減らさないで、十分な資料費を予算化することです。職員の研修をしっかりすること。(カウンターは図書館の顔です)
 指定管理者になっても、経費が安上がりになる以外、良いことは何もないと思います。
 グループ討議で甲西(湖南市)図書館協議会でも、指定管理の話が出たと知り、ショックを受けました。和邇(旧志賀町図)のレベルが下がったと利用しておられるメンバーの話があり、さもありなんと思いました。
 貸出が少ないとか、経費がどうとか目先のことを考えてほしくないです。将来の子どもたちや日本のことを考えると、経費なんて先行投資で、日本をよくしてほしいです。
 時代が変わるごとに求められることも変わってくるとおもいますが、基本的なこと、大切なものは変わらないと思う。そこを守りつつ発展させていく必要があると思います。
 市民の声、といってもいろいろな方がおられると思います。そのどんな人にも開かれた図書館でありたいと思います。
 日本全体で図書館利用が減ってきている。これからの図書館はどうあるべきかを考える市民を図書館に呼び戻すためには、どうしたらよいのか、図書館がスマ―トフォンと、どう連携していくのか、・・・答えはまだないです。
 公共図書館は直営(行政が担当)が、絶対に望ましい。市民としてそのために税金を使ってほしい。(納税者として)民営化で何も行政として節税できることはない。若い職員の人件費を犠牲にするだけ、司書の継続した専門性に欠ける。
 図書館は、自立した市民を育てる施設です。市立を育てるのは行政の仕事です。行政が責任を持って運営するものです。
 湖南市では、子どもの読書習慣向上のため、「図書の種まきプラン」を進めておりますが、こうした施索が民間委託ではできなくなり、民間委託は反対です。リクエスト、レファレンスのサービス低下が予想される。
 館長が専門職ではなく、行政職員が着任となり、独立した教育機関として、行政側に対し、ものが言えなくなっている。
 公共サービスを市場化しようという現在の流れに何が抵抗する力となるのか。○○は「自由」「平等」「歴史」の三つの価値を生んでという、その「歴史」が歯止めになると思う。公共=パブリックとは、何か。(4)で前川氏が教えてくれた。図書館が住民との共同作業によってつくられるもので、その質も変わってくるということが、ヒントになるかと思う。
 普段は和邇図書館を利用しているのですが、職員が数年で交替することは困ります。図書館職員には、書架の隅から隅までを知っていてほしい。
 前川さんの講演では、図書館職員が利用者に声をかけること、市民との関係を築くことを主張されていたが、現在の和邇図では、職員の名前がわかりません。職員証を(名札)をなぜか正面から見えない脇のあたりに着けているので見ることもできません。名前を知られたくないのかもしれませんが、それは市民を信用していないということになるのではないでしょうか。
 和邇図で県立図書館の本をリクエストしていましたが、本が届く時間が非常に遅くなりました。以前は、例えば金曜日、もしくは土・日曜日にリクエストすれば、次週の金曜日に本が届いていましたが、現在はさらにもう一週間またねばなりません。つまり、2週間かかってしまいます、一方、仕事先の栗東市図では、水曜日の昼休みにリクエストすると、翌日の木曜日に県立図からの本が届きます。そうすると、いつ届くかもわからない和邇図でリクエストするよりも、確実な栗東図でリクエストをした方が、便利だという思いで和邇図で県立図の本をリクエストすることをやめました。しかし、見捨てるのも良くないと、先日も1月30日にリクエストしましたが、2月8日(本日)現在、届いていません。このように一人が自分の都合に合わせて、複数の図書館を使い分けることができれば便利ですが、そうもいかないでしょう。
 私は、近いので図書館に行くことが可能ですが、知人は唐崎の方で行きたくても時間がないということです。子どもたちは移動図書館を利用しつつ電車で行くそうです。大津市は、合併もあり、広くその割に図書館が少ない。分館、町の図書館とかできないのかと思います。返却ボックスを支所、駅前などに設置してほしいです。
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