HOME > 図書館を語る「交流会」の報告
 3連休の2日目でありながら、多くの方にご参加いただいてありがとうございます。
 図書館を考える大津市民の会が2015年1月に発足し、3年と8カ月を経過しました。
 この会は今後どのような方向で進んでいくのかを、今日のワークショップで議論いただき、今後の活動のイメージを描いていきたいと思います。
 書物や雑誌の発行部数が減少し、それに合わせるように町の書店が消えていくという状態になっています。私たちが本に接する機会が狭められていく状況になっているということで、図書館の役割が重要になってきております。
 図書館をもっと身近なものにし、市民生活に役立てるために、この会はこれからどうしていけばいいのかという議論を深めていきたいと思います。
(共同代表・野口宏のご挨拶から)






ワークショップで話された内容
1.図書館の理念について

生涯教育、社会教育は、住民が自ら学ぶことが大事であると位置づけている。そのなかで図書館を考えると、その地域の特性を知り大事にすることが求められている。

知る自由が保障される図書館

一つでも多く、いい図書館を

図書館については、教育委員会管轄でなく知事部局管轄でいいとの方針も出た。大津市がこうならないように。
2.図書館の立地・施設・環境について

駅に近くか、市民が歩いて行ける図書館

目に優しくて、木々や季節の自然と共にある図書館

窓が大きく、外光がたっぷり入る図書館

喫茶、食事コーナー施設の併設。人々のたまり場となるように。利用者同士が繋がれるように

ずっといたくなる。靴を脱いでくつろげる。考えることができる図書館に

大津市図書館は、図書館の場所表示がない。早急に。

分館を増やす

現在の書架の位置を変える工夫で、いろいろ場所ができるのではないか。

赤ちゃんルームを。
3.こんな図書館の工夫も

6館構想を今更言っても仕方がないが、高齢化の進んだ地域のある自治会が自治会館を使って各自児童書を持ち寄って週2回、こども文庫を開いている。近隣の子ども達の評判もそこそこ良い、また子どもだけでなく高齢者も集まっていると聞いている。
*本の冊数は?    約1000冊
*学区の児童数は?  約120人  別の学区も同様な状況、今年の新入生は19人

文庫の問題点は、仮に3000冊あってもどうしても本の動きが少ない。子どもにとってはその中の2〜30冊で関心が薄くなる傾向にある。

「出前図書館」というのを聞いたことがある。病院、児童館、喫茶店といったところに200〜300冊の本を司書が定期的に運ぶ。返却は借りた場所でも図書館でもOK。(東北のある地方でやっている)

自動貸出機の設置

大人向けや子ども向けのイベント企画の充実を。琵琶湖の環境、ロビーコンサート、クリスマスコンサート、作家の話、原画展、達人の話等、図書館は楽しいところ、情報が得られるところに。市に人材はたくさんいる。人材発掘して依頼を。

講座の工夫。連続講座等で。以前、一つのテーマで人を集めて、テーマの場所を訪ねるイベントがあった。こういう講座の工夫を

料費の増額、雑誌の選択工夫

電子書籍図書館ネットワークを

困った時に頼れる図書館

他の図書館や市民グループと共同企画を

本館中心にネットワークを築く。貸し出し返却サイトを公民館に。宅配やプックポストの工夫

開館時間の延長を

話題の図書は冊数を増やして

図書の寄付を呼びかけて
4.学校図書館と学校教育について

学校図書館の充実を。そして、公立図書館と学校図書館の連携を

小学校の図書室の本が古い。子どもに考える力をつけようとするなら、本を使った調べもの学習の動機づけを教育の場でしっかりやってもらいたい。そのことが図書館への入り口。

全国学テランキングに対する大阪市長の発言。校長の管理責任を問うのではなく、その根底には地域の子どもの貧困等、行政が真っ向から取り組まなければならない問題を棚上げしている。残念ながら大阪の一つ上が滋賀県。どこかの首長も言い出しかねない。誰もが学べる場として図書館がある。

学校図書館に司書を充実
5.民間委託の図書館について

蔦屋書店は豪華な内装、おしゃれな文房具、雑貨等を配置し高級感を売りにしている。
スーパーの買い物帰りに野菜やお惣菜の袋を下げて、保育園のお迎え帰りに子どもの手を引いて気軽に立ち寄れる雰囲気ではない。本を売るのではなくスタイルを売っている。それは商業戦略の一つとして否定はしない。しかし地域の図書館がスタイルを売る必要はない。
6.図書館の専門職問題と司書の力について

図書館長は図書館業務に精通した司書さんにお願いしたい。経験の浅い職員を育てる意味からも日常業務でしっかりフォローしてもらえる環境が必要。

時事に強くなることを。情報伝達をすぐに。これは司書の機転でできる

カウンター業務の方の力の向上、司書の力の向上を。司書さんはたくさんの本を知ろう

司書さんは、「本のお姉さん」のように親しみある力を付けて

偶然の本との出会い。それができるように
 ワークショップは、「図書館を考える大津市民の会」の活動報告に引き続いて行われたものです。
 下は、交流会の後の和邇図書館の見学の様子です。
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