小西 元昭 様 |
佐藤 健司 様 |
図書館は知の拠点、すなわち憲法の知る権利を市民に保障する場とよく呼ばれていますが、複雑化した今日では様々な情報をより専門的に得られる場所は図書館であり、本を楽しむだけではなく、情報の拠点でもあるべきかと考えます。 また、子どもたちの読む力、書く力が弱くなってきたという話をよく聞きますが、かっては図書館だけではなく、各支所の図書室でもボランティアの皆さんによる読み聞かせ教室が盛んに行われ、子どもたちが本にふれる機会も多くありました。 しかし、情報化の急激な進展もあいまって子どもたちの本離れが進んでおり、もう一度子どもたちがよい本に出合える機会と場所を作らなければならないと考えております。 「ろうそくの化学」との出会いがノーベル賞につながったように、本と出合える空間としての図書館は個人の知的な関心に応えるだけではなく、人類の発展にも寄与する場所であるとの認識も持っております。 今後は、子どもe図書館構想の策定を通じて、図書館の意義役割に関する幅広い議論を行ってまいります。なお、子どもe図書館は子どもたちにイー図書館であると同時に、あらゆる環境の子どもが情報の活用や情報化に伴う犯罪から守られるような学習の場をイメージしています。 |
図書館については、市民の皆さんが自己の教育や情報を取得する手段、文化や芸術を鑑賞する手段として大変重要だと考えています。特に、子どもの人間形成において、学校図書館をはじめ様々な場で豊かな読書環境を整備することは必須です。 こうした思いから市長選挙における政策の柱として掲げる「学びの環境の充実」に生涯学習の推進とともに、市立図書館の再整備の検討をあげています。 県議会議員として県立図書館のサービス向上の観点から開館日数や開館時間の拡大を提案しましたが県立図書館が行った利用者アンケートでは、今後、最も優先して進めていくべき事柄として、図書資料の収集・整備を求める声が約65%を占めました。これに次ぐのは来館者サービスですが、大幅に少ない7.2パーセントとなっており、意外な結果となりました。 こうした結果を踏まえ、世代を超えて集える場として、市民の皆さんが求める図書館のあり方について検討していきます。 一方で、地域の貴重な資料や情報を後世に残すアーカイブスの機能は充実させなければならないと考えています。 |
小西 元昭 様 |
佐藤 健司 様 |
図書館の民営化議論は、民営化でサービスがよくなるとかコーヒーが飲めるといった話になりがちですが、図書館は単に愛想よく本の貸し出しだけをするところではありません。 読みたい本の有無だけではなく、得たい情報や興味に対して何がふさわしいのか、どのようにしてその情報を得ればよいのか適切にお示しする役割こそが求められています。 民営化が効率や採算性を重視するあまり専門的知識を持った職員を削減したり、収益をあげるためにただでさえ狭いスペースに有料図書を置くようなことは、図書館本来の役割からすればあまり望ましい姿とは考えておりません。 |
指定管理者制度そのものを否定するものではありませんが、図書館の民営化、指定管理については、全ての市民の皆さんが利用しやすい図書館を目指す上でも図書館司書の専門性の維持や運営方針が不安定になるなどの懸念があり、反対です。図書館は責任を持って市が運営するべきだと考えます。 ちなみに、市議会において教育厚生常任委員会の委員長を務めた際に、実際に北九州市の図書館を視察し、指定管理者制度は図書館にはなじまないとして、意見も述べている通りです。 |